平成 25 年10月3日開催 21世紀の健康づくりシリーズ 第62回「糖尿病 ~薬・食事・運動~」2
2016/01/29
21世紀の健康づくりシリーズ
第62回「糖尿病 ~薬・食事・運動~」2
基調講演 「糖尿病食 ~あなたの食べ方大丈夫?~」
明石市立市民病院 医療技術部 栄養管理課 管理栄養士 森本有美 氏
◎糖尿病の食事療法とは
糖尿病の治療は、食事療法・運動療法・薬物療法の3本柱で血糖のコントロールを行います。この3つを組み合わせることで合併症を予防、あるいは合併症を引き起こした場合はその進行を抑え、糖尿病を発症後も健康者と変わらない活動的な生活を長く続けられるようにします。
その中でも、食事療法は最も重要で基礎となるものです。運動療法や薬物療法をいくら行っても、食事療法が不十分であれば良好な血糖コントロールを行うことはできません。また、食事療法を疎かにしていると、場合によっては低血糖などの危険な症状に陥ることも多々あります。このため、食事療法は非常に大切なものなのです。
しかし、糖尿病の食事療法は決して特別な食事ではなく、1日の必要エネルギー量の中で、過不足なくいろいろな栄養素をバランスよく摂ることが大切です。また、この治療法をなるべく長く続けることも合併症を予防、または進行させないために重要であるため、それぞれの病状等に合わせて各人に適した食事療法に取り組むことが、血糖コントロールを良好に保つ秘訣です。
◎食事療法の6つのポイント
1.1日3食、規則正しく食事をしましょう。
2.よく噛んでゆっくり食べましょう。
3.あなたに合った食事量を摂りましょう。
4.栄養バランスに気を配りましょう。
5.菓子類、清涼飲料水、アルコール類などの嗜好食品はルールを決めて摂りましょう。
6.なるべく長く続けられるよう工夫しましょう。
シンポジウム
※糖尿病性腎症の場合はタンパク質の制限が必要となることがありますので、かかりつけの病院の医師、または管理栄養士にお尋ねください。
日々の食事を上記のポイントに沿って一度見直し、できるところから少しずつ食生活改善を図り、よりよい血糖コントロールを目指しましょう。